資本に買収された科学が跋扈する「満たされた時代」

資本に買収された科学が跋扈する「満たされた時代」

先日、以下の記事を書きました。

無知の支配と叡智の没落

没落した叡智の行方〜破壊された権威への依存〜

この中で色々と書いてはみましたが、内容にちょうどいい例をTwitterで発見しました。

さらに自らと違う主張を行う人の論説を害悪呼ばわりしています。

ビデオを全部見ていないのに、害悪と決めつけられる感覚というのは私には全く理解できません。

不思議なのがこの人のプロフィールです。

国立遺伝学研究所教授、東大院理、理学博士ということは科学者ということになるのでしょうし、それなりにエリート街道を歩んできたことはご丁寧に記載してあるプロフィールから読み取れます。

その「科学」で生きてきた人、少なくとも科学者が真摯に議論をするのではなく「配信を停止してほしい」とか「害悪である」と断じることこそ、現代の資本に買収された科学と叡智の没落を表しているように思えます。

資本に買収された権威は、自身の主張に対する異論には、エセ科学とデマとレッテル貼りをする傾向があります。

医療の世界でもアロパシー医学がホメオパシーを徹底して攻撃したように、また他業界でもそのようなことが散見されますが、このような権威の態度こそが、権威の信頼の失墜を招いた原因でしょう。

私は、エリートであろう科学者がこのような言動をSNSという公の場で発信することになんの違和感も感じていないのであろうことが明白であるという事実に、この世界はどの側面から見ても「末期」なのだろうと思ったところです。

せっかくプロフィールを公開してこのような言説を行われると同じ組織に所属する他の人にも影響がいきかねません。

今更、社会や権威に絶望などは感じませんが、せめて科学者をしてほしいものです。

とは言え、この人はたまたま最近私が目にした人というだけで、これまでも科学は政治的な意図や金銭的な目的から動機づけられていたことは間違いありません。

大阪市が「安全性が科学的に保証されている」ということで福島の汚染水を大阪湾に放出するという暴論を始めたことは記憶に新しいところでしょう。

現在の科学は、為政者の欺瞞を権威が科学という衣を着せて担保する虚言の陳列と言わざるを得ない側面もあります。

経済学の世界でも、トリクルダウン理論やクラウディングアウト、セイの法則などといったおよそ現実を説明できるような前提ではないものが現実に当て嵌められ、結果、一般大衆が、市場原理主義を標榜するグローバリストに型に嵌められるということになりました。

日本を代表する経済学者は竹中平蔵氏でしょう。

人材派遣会社という奴隷労働を推進する企業の取締役会長という肩書をもった経済学者です。

そんな平蔵は、最近「ベーシックインカムはショック・ドクトリンでやるべき」とインタビューで答えたそうです。

ベーシックインカム導入は「ショックドクトリン」でやるべき=竹中平蔵

ベーシックインカムも様々な類型、構想があるはずですが、竹中平蔵のベーシックインカムはまず大衆にとって利になるようなものではないでしょう。

誰かが言ってた大衆が社会主義を求めるように誘導していることは事実上間違いないことです。

デフレーションの維持、緊縮財政の継続、生活の圧迫等の次はもしかしたら「食糧危機」かもしれません。

電子マネー等デジタルレーニン主義を実現させるに当たり、一定の配給制度を通過させるほうが、大衆はその後の超監視社会も受け入れやすくなるでしょう。

しかし、全くもって一般大衆というのはナメられているんだなと思うところです。

PCR検査数の増加も東京医師会の掌返しも、Gotoトラベルもそれに対する批判も全てマッチポンプのような気がしています。

ベーシックインカムはもう議論されましたし、SDGsの「死の権利」、憲法改正の「緊急事態条項」の議論がされれば役満です。

権威や科学を批判してても詮無い部分もありますが、この目を背けたくなる現実を直視しなければ、エスニック・クレンジングならぬ、カルチャー・クレンジング(文化破壊)も行われていくでしょう。

文化破壊は言論弾圧や無知の支配、権威の信頼の失墜からも行われます。

権威に現在のような態度を改めてもらうことは大衆の命に関わると言って良いほどの重要事項なのです。

金に堕した権威と買収された科学が、世界の文化を破壊し、自らの首を絞めていく構図を観て、社会が「満たされた時代」、「豊かな時代」と巧言を用いて形容する様は正に、叡智の没落を指し、繰り返される為政者の欺瞞によって無知が支配する社会を映してくれているような気がします。

今年中にまた緊急事態宣言は行うことでしょう。

第二波とか言い出していることから次は演習でなく本番です。

この誤謬によって成立する社会で資本に買収された科学はどれほどの世界の没落を見せてくれるのでしょうか。

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