このブログで度々取り上げるグローバリズム批判ですが、グローバリズムとは
「ヒト・モノ・カネの自由な移動」を実現しようという考え方であり、国境をなくそうというイデオロギーです。
しかし、「国境をなくす」と一口で言っても一個人にどのような影響があるのか?とか、国境をなくした後、誰が世界をまとめるのか?、そもそも国境は当然国によって違うということは、国境を無くすことに対して利益を一致させることができるのか?とか余り、ネット上でも書籍でも語られていないように思います。
この記事では、その辺りを考えてみたいと思います。
国境を無くした後に起こること
目次
仮にヒト・モノ・カネが自由に移動する世界になったとして個人にどのような生活の変化があるか考えてみます。
現在、我が国は「正規雇用」が減少傾向にあります。
http://www.stat.go.jp/info/today/097.htm
出典:統計局
グローバリズムが進めばこの正規雇用が更に減少し、非正規雇用で働くこと、個人事業主で働くことが当たり前という社会になることが考えられます。
グローバリズムは「個人」が前提となっていますので、個人の権利、自由を確保するためのイデオロギーと考えたら、企業の「人件費を減らしたい」という自由な考え方であるその権利を行使することになります。
この時点で、労働者の「所得を上げたい、安定した暮らしをしたい」という自由な権利と衝突します。
しかし、グローバリズムが達成された社会では企業も個人と見なされるので、その企業という個人と労働者という個人との権利は
「力によって勝ち取るモノ」とならざるを得なくなります。
ここで言う力とは、「金力、権力、人力」など数多くあります。
一個人が企業という個人に勝つことは、ほぼ不可能です。
したがって、労働者という個人は抑圧され所得も上がらず、幸福追求の権利はグローバリズムによって侵害されていきます。
その時、日本国憲法は存在していないはずですし、存在していたとしても飾りのようなものでしょうから、「幸福追求の権利を自由に行使し、社会で勝ち抜いてください」という状況になることは明白です。
大多数の労働者という個人に対する影響はこれが一番わかりやすいものでしょう。
一方の、企業という個人の影響はどのようなものでしょうか?
企業、法人と言っても業種によって様々な特性がありますが、グローバリズムが達成された社会では、当然、世界中を股にかけるグローバル企業に有利な状況になります。
一円でも人件費が安いところに生産拠点を移すことができますからそこで生産し、需要の多い地域に生産した商品を輸送すれば、「安く作って安く売る」が達成できます。
そうすることで企業の決算書は改善していくことになります。
法人税等は国が存在しないので恐らく、タックスヘイブンのような租税回避地は存在しないことになっているはずです。
世界政府に所定の税金を納付するということになるでしょうが、
そんなことになっても、「税金を支払わなくて済む方法」は見つけ出されることでしょう。
何しろ「自由が極まった社会」ですから。
企業にとっては、それもグローバル企業にとっては、天国のような社会になると考えられます。
そこにある価値観は「お金、利益」が大半を占めることになるでしょう。
誰にでも分かる価値基準としては、非常にわかりやすいからです。
それを「神が死んだ時」と表現されるのであれば、そうなんだと私は思います。
この辺りは他の記事でも書いていますので参考にしてみてください。
豊かな個人と豊かでない個人
国境がなくなれば、個人の格差は完全に二分されます。
片方は貴族のような何もしないでも所得を得られる人間であり、その中でも市場競争や階級闘争に勝ち抜いた選りすぐりの人間のことです。
一方は、「奴隷」や「高度に洗脳」された人間です。
グローバリズムが完全に達成される時が2030年頃だとしたら、その時には、当然IT技術も進化しています。
すると、人間とIT(技術)の融合が起こることになります。
人工知能AIが、汎用人工知能に進化し、AGIと呼ばれるものになった時です。
これをシンギュラリティ、技術的特異点と言いますが、これが実現したときには、その技術を使える人間と、その存在すら知らされない人間がいることが予想されます。
というのも、スーパーコンピューターが発達し、現在の浮動小数点演算を1秒間に100京回出来るようになったら、人間が生きるために必要な、「衣食住」は、フリーになる可能性があるからです。
ドラえもんの世界をイメージしていただければわかりやすいと思いますが、映画版でのび太の雲の王国という作品があります。
その中で、のび太達が天上人に食事を出された時に、見たことのないものだったので「どうやって作ってるの?」と天上人に聞いたところ、天上人が「光と水と有機元素を合成して作っている」と言う場面があります。
正にこのように、エネルギーをも合成して作れるようになりますし、これまで住めなかった地にも住めるような技術をコンピューターが発明、可能にしてくれることになります。
空想の話のように聞こえるかも知れませんが、事実です。
ただ、技術的にこれらの事が実現できても全人類がその恩恵にあやかれるかどうかは、別の問題です。
その問題というのは、この技術を全人類に浸透した場合、支配層と被支配層のパワーバランスが崩れるであろうということが考えられるからです。
現在、石油、天然ガス等のエネルギー、食料、医療、軍事などを生業にしている連中にとっては不利益この上ないことは明白でしょうし、その立場にある者は、絶大な権力を持っている層のはずです。
そんな連中が、一般大衆とほぼほぼ同じ立場ということを受け入れられると思いますか?ということです。
私は以下の根拠から「考えられない」と判断しています。
アメリカの根幹の思想、「マニュフェストディスティニー」(定められた運命)という、近代社会で一番先進的な国がアメリカであるから、アメリカ的な価値観が絶対に正しいに決まっているという発想ですが、そのような考え方をしている人間が、全人類を本気で平等にするなどと考えるはずもないからです。
それが考えられるなら、過去のインディアンの殺戮や利益のための戦争や紛争など起きようもありません。
更に言えば、支配層には「タルムード」を信仰している人間がいるという事実があります。
懸けてもいいですがその層でタルムードという言葉を聞いたことが無いという人間はいません。
タルムードというのは、ユダヤ教の経典のことですが、顕教であるトーラーよりも上位と考える密教の方です。
全19巻の分厚い教典です。
以下のサイトで詳しくまとめてあるので興味のある方は参考にしてください。
http://www.geocities.co.jp/Outdoors-River/7540/talmu.html
このタルムードを「マルチン・ルター」は強烈に糾弾しました。
内容が内容なだけに、私も初見は恐ろしくて眠れなくなった程です。
タルムードを要約すれば、ユダヤ人以外は人間ではない、家畜(ゴイ、ゴイム)と教えられており、ユダヤ人はユダヤ人を殺してもいけないし、盗んでもいけないが、ユダヤ人以外のゴイには殺しても良いし奪っても良いと教えられています。
私は当初、タルムードという言葉を知って学んだ時は、「お金の稼ぎ方」、「お金持ちになる方法」といった側面で観ていました。
この側面から見ると、ビジネスにおいてタルムードは、大変参考になるものです。
少し話が脱線しましたが、このタルムードを絶対的に信仰している者がいるということです。
それをシオニストと言ったりします。
以上のことを踏まえた時に、このタルムードを基盤とした社会、つまり、
「少数のエリートが99%に民を支配する構造」がグローバリズムから、生み出される可能性があるのです。
現在アメリカは1%対99%の対立が引き起こされ、いよいよトランプ大統領が誕生してしまったということなのでしょう。
グローバリズムの最終目的は各国の”国体”を破壊すること
グローバリズムがヒト・モノ・カネの自由な移動という考え方であることは説明しましたが、実際に国が無くなるのかと言ったら、そうではないと考えられます。
我が国の国民であればそれほど大きな反発は起きそうもありませんが、例えば、今ある全ての国が米国の何番目かの州になることはないということです。
グローバリズムを極める最良の方策は、世界中に日本国民のような人間を作ることです。
政治に無関心で国家について考えることもない、とりあえず選挙には行っとくかぐらいの国民であれば、自国が他国のルールにおいての経済ブロックに組み込まれても、気にもしないことでしょうし、むしろ喜ぶ日本国民の方がマジョリティではないでしょうか。
”国体”が失われればそれはもう亡国です。
その国体が我が国の場合、皇室なのですが、譲位問題の折で、結局、付帯決議案に女性宮家創設を検討するという文言が入ってしまったのです。
http://www.news24.jp/articles/2017/05/29/04362822.html
これは女系天皇を認めるための布石となることでしょう。
つまり、一般男性が、皇室に婿に入り、元一般人が天皇に即位する可能性があるということです。
こうなれば、我が国は完全に「亡国」です。
トドメを刺されたと言っても過言ではないことになります。
今回の件では、女性差別だとあの悪名高き国際連合が横槍を入れてきましたが、内政干渉も甚だしいですし、彼らは天皇を女系にすることを日本支配の完成だと考えているのでしょう。
神武天皇から125代男系で繋いできた天皇が、元一般人にもなることができるのですから、外国人としても魅力のない国に成り下がります。
神話から続く我が国の”皇統”が断絶するということなのです。
国体が失われれば、実質的に亡国です。
このように武力も使われず、我が国は侵略されていき、表向き国家は存在するものの、それは、国際連合の関連機関(子会社)ぐらいの扱いになることは容易に想像できるのです。
そして国家自体はなくならず、1%の勢力が決めたルールの基で経済ブロックが出来上がるのです。
表向き選挙もあるでしょうし、民主主義も謳われることになると思いますが、実際には単なる「セレモニー」、「茶番」といった欺瞞に満たされていくのです。
ついでに書いておきますが、不正選挙裁判が提訴されています。
以下の方が動画内で言っていること、特に「バックドア」が設けられていることについては耳を疑うほどの衝撃でした。
バックドアというのは、遠隔で操作するためのものです。
他国でも不正選挙裁判はありますし、そもそも不正をする前提で、且つ性悪説で選挙が運営されている(監視カメラ等の設置)ので、我が国のみ無謬であるとは言い切れないように思えてなりません。
スターリンの言葉
選挙の結果を決めるのは、投票する者ではなく集計する者だ。
また、この件を主要メディアが取り上げないこと自体も、不可解ですし、またある意味「通常営業」と感じてしまいます。
数え直しすれば一件落着のはずなのに何故か数え直しの根拠規定がないために、「しない」という、あからさまに怪しい状態になっているので、最早、我が国は腐りきっているのかもしれません。
法治国家なんだから、法律に則って数え直しするべきだといった反論もあるかと思いますが、法の番人が法に則って裁きを下しているわけではありません。
また、裁判所の実態、警察の実態、検察の実態は明らかにされているので、是非調べていただきたいところです。
その証明とも言えるのが「統治行為論」あるいは、「政治問題の法理」、「三井環事件」、「高知白バイ衝突死事件」でしょう。
どんな組織にも、裏もあれば問題もあります。
全て清廉潔白にせよというつもりは私にもありませんが、無辜の民の人生を”組織の利益のために”狂わすことが行われているのであれば、それは一国民として、問題視するべきです。
既に我が国は法治国家とは言えないところまできています。
そもそも法にも限界がありますし、その上、とんでもない連中が作ったルールと踏まえて考えたら、そのルールの中で民主主義を謳ったところで政治家が改善する動機になる訳がないのです。
制度で垣根を無くしても、人の心にはまた垣根ができる
ヒト・モノ・カネが世界中に動き回っても、必ず人の心には垣根ができます。
家族、友人、仲間、恋人とそういった対象と敵や仲間じゃない、知らない人、苦手な人など誰でもあることですが、必ず人には一定の線引が必要になります。
そうなれば、また新しいコミュニティが発生し、中には社会から孤立したコミュニティがテロに及ぶことも全く不思議ではありません。
一方の、1%のコミュニティは「ゲーテッドコミュニティ」で生活することでしょう。
結局のところ、グローバリズムは所得を絶対の価値基準として、格差の拡大を促し国民同士を分離させる価値観なのです。
その時の社会は、恐らく「ソ連」のようなものか、ジョージ・オーウェルの「1984年」に描かれた世界に近いものかとなるはずです。
まとめ
今回の記事は、かなり話が飛びまくっていますが、この飛んだ話というのは一見バラバラに見えても実は、しっかり繋がっています。
どこでどう繋がるかは、貴方がぜひ調べたり考えたりしてみてください。