個人や企業でもまた、どんな組織でも国家でも”問題”というものは尽きません。
なにかの問題を解決しては、新たな問題が発生し、キリがないという状況になります。
しかし、キリがなくてもその時にある問題を解決しなければ前に進めないということになります。
また、問題を解決しようとしてもその問題に対するアプローチが不適切であれば、解決策も誤るという事態になってしまいます。
この記事では、問題を解決するためにやるべきことや目的、原因の見つけ方などを書いていきたいと思います。
問題とは何なのか?
問題と漠然に考えても何が問題なのかは特定できません。
基本的に問題とは、
「現在、障害となっている事実」
です。
そして、
「最優先に解決すべき障害」
を指します。
大抵、問題というのは目に見えるものだけが存在しているのではなく、同時に複数の問題が潜在的に存在しています。
”今”解決すべき問題と思っている、あるいは認知していることが問題となっているだけです。
したがって、問題を解決しようと考える時はまず、優先順位を考えることが必要になります。
優先順位の決め方としては、個人や企業、組織などで変わります。
例えば、個人で考えた場合に「お金がない」という問題を解決するとした時に最優先に考えることは、「どうやってお金を作るか」となるはずです。
その時に認識している問題は、「自分の所得の低さ、お金を多く稼ぐ手段を知らない、いつまでにいくら必要」などでしょうか。
お金がないと思う時は大抵の場合、お金が必要な時に、必要な分がない時です。
借金をして作るのか、自分の持ち物の何かを売るとか、単発の仕事をするとか色々あります。
ただ、自分の所得の低さを問題とするなら、最優先に考えることは、「お金の稼ぎ方」をまず知るところからスタートするでしょう。
転職するとか、副業するとか、今の会社で給料を上げてもらうとか、その中で実現可能性の高いと思うものを選択することになるはずです。
企業であれば、「売上が低い」ことを問題とした場合、なぜ売上が低いのかを最優先に考える必要があります。
その企業の規模にもよるので個別のことは言えませんが、ひとつの商品を販売している小規模な企業と仮定するなら、
「売り方が悪いのか」、「ターゲット選定ができているか」「商品自体に需要があるのか」「従業員に問題があるのか」などが考えられそうですが、要は、これらが売上が低い原因となっている可能性があるということを認識することが重要なのです。
問題の優先順位を決めるということは、簡単に言えば、「今一番邪魔な壁」ろ決めるということです。
問題の原因を見つける
最優先に考えることが決まれば、次は問題の原因となることを特定します。
先ほどの企業の例で考えると、売上が低い原因はまだ判然としていません。
従業員も一生懸命頑張っている、顧客の満足度も良い、リピート性もある、ターゲット選定もできていると判断できれば、そこに問題の原因はないということになります。
しかし、「需要がない」市場であれば、その時点では頭打ちということになります。
調査の結果、「需要がない市場」であることが原因だった場合、すべきことは何でしょうか?
「撤退するか、市場を作るか」
ということになるのが一般的ですが、市場を作るとなると販売している商品の特性が今後の需要を作るのか、また、ターゲットが今後増えていくような社会なのかといったマクロの視点も重要になってきます。
更に、販売を始めた当初は需要があると思って始めているわけでしょうが、ターゲットがまだその商品の必要性に気付いていない場合があります。
この場合、ターゲットに対するアプローチを変えて、「潜在的な需要」を顕在化させる、有り体に言えば、ターゲットに「本当に自分が欲しいモノ」はこれだと気付かせる工夫が必要になるわけです。
その工夫がマーケティング戦略だったりします。
個人の場合でも同じです。
先ほどの例で、お金がないことが問題としてもその問題の本質や原因はどこにあるのかを特定しなければいけません。
年収2000万円でもお金に困るというのであれば、お金に対するマインドがそもそも問題の原因かもしれませんし、逆に年収が低いから上げたいとするなら、知識不足や行動力不足に原因があるかもしれません。
原因の特定を誤れば、”必ず”解決策も誤ります。
我が国の経済成長率が上がらない原因は何なのかと原因を考えれば、「デフレだから」に他なりません。
デフレとは総需要の不足だという原因を日本政府は20年かけて未だに特定できていません。
総需要の不足なら、誰かが需要を作れば良いだけです。
つまり、政府が国債を発行して使い、同時に企業がその需要を見越し、融資を受けやすく出来るように金融緩和をすれば良いのです。
構造改革だ、規制緩和だ、民営化だとアメリカの真似事をしてきて結果起きたことは国民に痛みを与えただけです。
またデフレを貨幣現象とし、量的緩和政策をすればデフレを脱却できると思っていたが失敗した。
失敗しても消費増税が悪いとか、失業率は改善しているとか言って誤魔化して問題の本質を見誤らせます。
だから私は彼らを卑怯だというのです。
このように国家でも原因の特定を誤れば、デフレが20年続く
という人類史上最悪の状態をも招きます。
原因の特定には細心の注意を払っていただければと思います。
PDCAサイクルを利用する
原因を特定したら、次はその原因を解消するための計画を立てます。
この時に利用すべきなのはPDCAサイクルです。
Plan、Do、Check、Actionですが、要は計画を立てて実行し、計測して修正するの繰り返しです。
正確に原因を特定しても、その原因の性質によって改善してすぐに結果が出るものとそうでないものがあります。
コピーライティングなどに原因があればそこそこ早く結果は出ますが、マーケティングそのものを改善するとなると結果がわかるのが遅くなることは想像できると思います。
PDCAサイクルというのは個人としても組織としても非常に有益な考え方、手段です。
目的をもって、目標を設定し、計画をして実行する。
実行したら結果を確認して、修正点を改善してまた挑戦する。
個人がこのような生き方をしているなら非常にカッコいいと私は思ってしまいます。
まとめ
問題の解決は
「原因の特定」
を最重要事項として考えていただければと思います。
正確に原因を特定できればPDCAサイクルを利用して改善すれば良いということです。
原因を特定する段階では様々な原因と思われるものが見つかります。
それについても優先順位をつけ、全体の視点と個別の視点を持ちつつ原因を探っていけばよいかと思います。