最近、フェイクニュース規制のニュースが多くなってきました。
などがありました。
私も過去に以前の記事にフェイクニュース対策について書きました。
フェイクニュース対策という言論統制〜1984年まであと少し〜
言うまでもなくフェイクニュース対策など政府の言論統制でしかありません。
このまま行けば、一般庶民は最終的に「消費しか興味のない家畜」になることでしょう。
そして、そうなる前に政府広報以外のニュースは、「噂」「嘘」という認識が社会に蔓延します。
つまり、「政府広報以外の全てのニュースはフェイクニュースになる」という社会認識が共有されることになるのです。
この記事ではこのあたりについて考えてみたいと思います。
最近のニュースで観えるフェイクニュース
目次
例えば米国のハーウェイ輸出規制は米中貿易戦争を演出した出来レースの一部です。
ファーウェイ、米国の輸出規制に強く反発–「米国企業に重大な経済的損害」
なぜ、これがフェイクニュースなのかということですが、私はこのニュースはフェイクニュースというより米中の自作自演、出来レースでしかないという判断をしています。
なぜかと言えば、それが「グローバリゼーション」だからです。
大国と言えども、米国が輸出規制などの制限をかけたところでハーウェイサイドとしては別にアメリカから直輸入する必要は全くありません。
適当に間にクッションを入れて間接的にで輸入できます。
タックスヘイブンを利用したマネーロンダリングでもダッチサンドイッチ、ダブルアイリッシュといった手法が存在するようにどうにでもなるということです。
グローバリゼーションで且つ、株主資本主義によって外資規制のない国に籍を置く企業にはいくらでも投資ができるというのは、単純に「米中冷戦」とか「米中貿易戦争」といった単純な構図にはできないのです。
国家を”国家単位”で観られなくなるのがグローバリゼーションである
そもそもですが、グローバリゼーションは「社会よりも個人を上位に設定しているイデオロギー」ですから、米国が~とか中国が~という国家単位で世界情勢は説明できません。
ついでに言えば、トランプ大統領のブレーンはどういった人物がいるのかを知るだけで本質的に米中貿易戦争など存在しないことは明らかです。
トランプ大統領の側近には、石油メジャーやウォール街関係者、投資家、そして娘婿のクシュナーがいます。
この事実から、米国のハーウェイに対する輸出規制が米中貿易戦争などと表現できるほどの事態ではないと判断できます。
簡単に言えば、「トランプ大統領がウォール街や石油メジャーにとって不利益な政策をすると思いますか?」ということです。
ウォール街は中国市場に投資をしていますし、人民解放軍というコングロマリットはウォール街と結託して資本提携した企業をいくつも管理しています。
また、米国と中国は合同軍事演習をこれまで何度もしています。
したがって、大局的に観れば米中貿易戦争など存在しないであろうことがわかります。
グローバリゼーションとはこういうものですから、たかが一国の大統領が強権を振るったところで、さほど影響しないのです。
当然、マスメディアを使いますから影響しているように演出はされますが、グローバリゼーションの悪影響が庶民に説明されない事実が存在する時点で、ペテンの類に過ぎないのです。
しかし、政府やマスメディアが報道しているから、「米中貿易戦争はフェイクニュースではない」ということになります。
他の記事でも何度も言いましたが、「事実は重要ではない」という論理は世界情勢を語る上では成立してしまうのです。
他国の脅威があると言いながら安全保障を売却する
最近、安倍総理ちゃんが「サイバー攻撃のみでも武力攻撃は許される」と衆議院本会議で発言したようです。
当然のことながらサイバー攻撃は安全保障問題です。
しかし、我が国に個別的自衛権があるという事実で、国連憲章の敵国条項に日本が存在することを意図的に隠していると言えます。
このクラスの人間が国連憲章の敵国条項を知らないはずがありません。
それにも拘わらず、他国の脅威を演出して武力攻撃を示唆するということは、単純に日本国民を武力衝突に巻き込みたい意図を感じさせます。
この人達が警戒すべき安全保障問題は、要人に対するハニートラップでしょう。
既に手遅れですが…
日本の財務官僚達は90年代から2000年代で中国のハニートラップにガッツリ嵌められています。
その氷山の一角が、「上海総領事館員自殺事件」や「プチエンジェル事件」です。
また、安倍政権では、数多くのインフラや日本国民の財産、安全保障を企業に開放、売却しています。
戦争をするのに補給を考えないことはできません。
補給を企業に委ねるとはバカの極みですが、わざとやっているのであれば、そもそも日本国民の安全など考えていないということになります。
中でも、食糧と水を企業に開放することはもはや、国民に対するテロ行為に匹敵するものです。
安倍政権が示す安全保障問題などフェイクニュースであるということになりますが、政府が判断するのであれば、これらのことも「事実」ということになります。
丸山穂高の「戦争で取り返す」発言
最近、維新の会も丸山穂高という人が「北方領土は戦争で取り返す」といった主旨で発言されたようですが、この発言の問題の本質も「敵国条項」です。
元官僚の丸山穂高がそんなことも知らないのかという話ではありますが、何より「自分が死ぬことはない」という前提があるからこのような発言ができるのでしょう。
日本国民のことなどカケラも考えていないことがご理解いただけるでしょう。
なぜかロシアに謝る松井一郎
更に、松井一郎とかいう維新の会の代表が「ロシアの皆さんにも申し訳ない」と言っていましたが、私もこれには絶句しました。
丸山議員発言に松井一郎代表「ロシアの皆さんにも大変申し訳ない…」→ ネット『なんで謝るの?!』『交渉中だからと思う』
北方領土は日ソ不可侵条約締結中にも拘わらず、大東亜戦争終結間近に強奪された島です。
このことで同胞の日本国民は惨殺、強姦など酷い目に遭っています。
この歴史を知っていればこのような発言をすることはあり得ないことです。
したがって、彼らは日本国民のことなど一切考えておらず、むしろ維新の会の連中はロシアと米国のスパイなのではないかと疑いたくなるほどです。
敵国条項を無視し国会議員がこのような発言をするということは、日本国民の命を危険に晒す重大発言です。
そのことでロシア側に謝罪という流れは、この国会議員達は一体誰の代理人なんだという話になります。
保守系チャンネルで有名なチャンネルチェリーでは丸山穂高を擁護していました。
これが、いわゆる「保守」の正体です。
実に滑稽な連中です。
メディアを名乗る割に、敵国条項のことも言わない、緊急事態条項のことも言わない、色々あるけどがんばれ安倍総理とか、事実を事実として観ることができないメディアがこのインターネットメディアです。
メディアとしてこの国連憲章の敵国条項や自民党憲法改正草案の緊急事態条項に言及しないというメディアレベルは芸能人の日記ブログぐらいでしょう。
これもペテンの類なのです。
しかし、この私の指摘はフェイクニュースということになります。
「頭のおかしい奴がなんか言ってる」と無視されて終わりです。
MMTは正しいが庶民の生活は改善しづらい
最近、ようやくMMT(モダンマネタリーセオリー 現代貨幣理論)が話題沸騰中ということでしきりにMMTの批判が行われています。
私自身、このMMTは中野剛志氏の「富国と強兵」から知ったもので何度も読み返しているうちに、「現実を説明し、事実を指摘することは非常に難しいことである」と感じましたし、経済学のような”人文学”に対して指摘するのは非常に勇気がいることだと思いました。
MMTの要旨は、銀行の信用創造と、貨幣と租税の関係と言えます。
このことから、MMTでは貨幣の定義を名目GDPに置いているように思えます。
このことからデフレ脱却をするには、国債発行による財政出動と金融緩和で可能であるということです。
昭和恐慌の時代に恐慌から脱出するために行った経済政策ですので基本中の基本ということになるのですが、新古典派経済学、シカゴ学派などの勢力が新自由主義を提唱して、米国留学して洗脳された官僚に抹殺された経済政策と言えます。
日本の官僚は官僚には向いておらず、むしろマッキンゼーやゴールドマン・サックスなどの大企業で活躍することの方が向いています。
なぜなら、米国の設定するシナリオは彼らの利益を確保するために米国で勉強し、帰国した後国家をその論理で改造するというシナリオなのです。
しかし彼らはインフレを前提にするか、デフレを前提にするかで経済政策が変わるということすら理解できません。
こういったエリートが我が国を動かしているわけですから良くなるわけがないのです。
仮にMMTが行われたところでインフレ率が上昇し晴れてデフレ脱却ということになっても、庶民の生活はそれほど改善しないでしょう。
我が国の産業構造を考えると経済政策をうまく行ったからといって良くなるというものでもありません。
それは、歴史が証明しています。
昭和恐慌から脱却するために行った経済政策は確かに昭和恐慌から脱却しましたが、その経済政策を行った高橋是清は226事件で殺害されました。
226事件で決起した将校達は、「外政上の紛争から手を引き、内政改革と日本の伝統保持に傾けるように求めたもの」です。社会主義革命だとか軍の暴走とかそういった話ではありません。
226事件の時点で財政政策は緊縮に転じていました。
高橋是清の立場としてはインフレ率が上昇したから「最早デフレではない」とインフレ対策として、財政拡大を止めたわけですが、その時点でも地方はまだ生活困窮者で溢れており、娘を売って凌いでいたと言われています。
日本の産業構造を考えると仮にMMTを前提とした財政拡大が行われたとしても中間搾取とグローバリズムの是正をしなければ226事件の当時と同じような経済状況になるように思えます。
実際、高度成長時代の日本はGATTの交渉でも有利な条件で貿易をしていましたし、外資規制もあり、また、固定相場制で、軍事安全保障政策は日米同盟に依存ということで、民間にリソースが振り切っていたわけです。
米国としてもこの時期、日本を太らせる段階だったわけですから成長して当然です。
私はMMTと同時にグローバリゼーションの是正と産業構造の適切な規制強化と再分配などをしなければそれほど劇的な変化は起こらないと思っています。
これは、決してMMTの批判ではありません。
MMTは事実を説明しているに過ぎないわけですから批判の対象にはなり得ないのです。
果たして、この私の言説は「フェイクニュース」ということになるのでしょうか?
一見、無関係な話をしているように観えるかもしれませんがこれらの話と「フェイクニュース対策」、また「デジタルレーニン主義」は接続しています。
読者の方の考えるヒントになれば幸いでございます。