AIの進化やテクノロジーの進化でなくなる仕事はどのような過程を経て無くなっていくのか?

AIの進化やテクノロジーの進化でなくなる仕事はどのような過程を経て無くなっていくのか?

人工知能の進化が目覚ましい今日、誰もが気になるのが、

 

「自分の職は人工知能に奪われないか?」

ということでしょう。

最近ではこういったニュースもありました。

犯罪予測で子ども・女性守れ 警察、AIで「前兆」分析

アメリカでは既に行われている犯罪予測プログラムですが、これがうまくいけばいくほど、「警察官の必要性」が疑問視されてくるでしょう。

米シカゴ市警、犯罪予測プログラム「Hunchlab」により凶悪事件を減少。過去データから「犯罪が発生しそうな地域」を巡回

AIに活用で便利、生産性向上、コスト削減といったメリットを享受できる一方で、政治的な問題も抱えています。

以下の記事でも説明されているように、差別の助長やプライバシー権などの権利侵害という問題があります。

君が犯罪に走る確率は…米警察で導入「犯罪予測アルゴリズム」の功罪

また、先ほど「AIに活用で便利、生産性向上、コスト削減といったメリットを享受できる」と書きましたが、誰にとってメリットなのかということは、一般の記事では漠然と「社会にとってメリットがある」という書き方しかしていません。

ここの部分を掘り下げるべきではないかと私は感じます。

テクノロジーの進化によるメリットを受けられるか受けられないか、あるいはデメリットや被害を被ったりする場合もあるでしょう。

例えば、労働者の立場に立てば「AIが導入されてなければ仕事が無くならなかった」とか「AIが導入されたことで、一人当たりの仕事量が増えた」とか考えられます。

一方経営者の立場で考えれば「AIを導入したことで人件費を抑えることができた」とか「AI導入で補助金が出た」「AI導入が生産性向上を生んだ」となったりする場合もあります。

消費者としては、それまでのサービス価格よりも安くなったから良かったということにもなりそうですが、ところが「自分の所得も安くなった」ということもあり得ます。

こういったことのように、「立場によって利益が違うこと」は、改めて説明されれば当たり前のことではあるものの、意外と忘れがちなことでもあります。

というわけでこの記事では、AI導入によって仕事が無くなる過程を考えてみたいと思います。

無くなる仕事はなくなる前に「楽になる」”場合”がある

仕事が無くなる」と一言で言っても、なくなり方は業種によって様々です。

例えば、最近多く人員削減を行っている印象の金融機関などは、報道では一気に人員削減したように見えても内部の様子を伺うと「人員削減の兆候(自動化)はあった」と聞きます。

家を作る職人さんの仕事でも、最初は試験的に導入され、AIと人間が一緒に仕事をするという状態になっていくと考えられます。

現状、肉体労働系の仕事については人員不足ということになっているのでしばらくは人間だけで行われます。

スーパーやコンビニなどの自動レジは最近見かけますが、それについても人間と自動レジが同時に稼働しているという状態です。

こういった場合、以下のような過程を経て人員削減が行われることになります。

自動レジ導入 この時点で5人レジ係がいたとする。

5人+自動レジで稼働

4人+自動レジで稼働 もうひとりは別の作業に回される

3人+自動レジで稼働 もうふたりは別の作業に回される

この時点で別の作業に回された人が退職に誘導されたり異動を命じられたり退職を勧奨してくるようにな
ります。

その「別の作業」が人間でしかできないのであればそれが自動化できるまで人間がやり続けることにはなるでしょう。

人員募集がなくなる

2人+自動レジで稼働……

と概ねこのようになっていきます。

一見、人員はレジの手間が省けて楽になったように見えますが、それも束の間すぐに別の人手が足りない部門に回されることになります。

企業が労働基準法通りに労働者を働かせていれば楽にはなります。

 

本来であれば、楽になったように感じたり、自分のスキルが上昇したように感じてその後、全自動化されてお役御免ということになるのですが、我が国の労働環境はそれほど甘くはありません。

自分の仕事が終わったからと言って早く帰れるならブラック企業問題や長時間労働は今ほど問題にはならないはずです。

ブラック企業が生まれる原因とは何なのか?

自分の仕事が終わったら人の仕事を手伝う同調圧力のようなものは未だ日本企業に深く根付いています。

これが、まともな人材ほど、優秀な人材ほど辞めると言われる所以なのです。

一言で言えば、「真面目でデキる人間ほど”損”をする社会」だということです。

話を戻します。

AI導入で楽になる」という冒頭の結論は正しいのでしょうか?

実際、コンサルタントやアナリストなどはこのように説明しますし、いかにもそれっぽいです。

しかし、楽になると言えるのは「人員管理が楽になる」という話で必ずしも管理されている労働者側が楽になるという話ではありません。

つまり、経営者の立場や管理職の立場の者であれば楽になることはあり得ますが、管理される側にとってはほとんど楽にはならないということになります。

しかも、低賃金労働の移民が入って来るとなれば、尚更日本人じゃなくても良いとなってしまうのが日本企業です。

労働者の感覚

AI導入期の労働者の感覚はどのようなものでしょうか?

何かわからないけど脅威を感じるのでしょうか?

私は外国人労働者の増加を受けても暴動すら起きない国なので「感じても何もしない、あるいはできない」日本人が大半のように思います。

経営者から「AI導入で労働者の負担が減って楽になる」と言われて恐らく蓋を開けてみたら「仕事をしなくていい」というところまで楽になってしまうかもしれません。

しかし、経営者の立場から言えば、それが経営的に正しい選択であれば、「切る」という選択をしなければいけないこともあるでしょう。

オーナー社長の場合であれば、多少人情味のある経営選択を取るかもしれませんが、株主構成が外国人多数とか多国籍企業多数といった状況であれば、血も涙もない経営選択が取られることになります。

仮にそうだとしたら、労働者の立場から言えば、そうなってからでは遅いということになるでしょう。

AIとBI(ベーシックインカム)

ベーシックインカムという経済政策があります。

ベーシックインカムとは、政府が生活を営むのに最低限の所得補償というものです。

ベーシックインカムーWikipedia

例えば、8割方の企業がAIを導入したとして失業者があふれかえるという事態が想定できますが、その失業者に対して最低限の所得を保障するといったものです。

その時の経済状況としてはハイパーデフレという状態の可能性が高いと思われます。

というのも、失業者が溢れかえり、仕事はほぼ自動化となり、働けない、働く必要がないということになれば、物価は働いていない大多数の所得水準に合わされることでしょう。

マーケットメカニズムで考えればそうなります。

現実には、その頃までに現在の貨幣システムは崩壊し新たな貨幣システムが導入されていることでしょうが、それはとりあえず置いておきます。

衣食住が全て自動で且つ無尽蔵に生産することができ、貨幣が全て電子化されてそれで購入するか、あるいは「配給」という形が取られると予想できます。

最近の体内インプラントマイクロチップや電子マネーの動きを観ると最低限その程度のことは実現されるでしょう。

このことは0.1%の支配層が完全に人類をコントロールするとう状態です。

実際911テロを引き起こすような連中がAIを所有し利用するという現実は、ユートピアよりもディストピアのほうが実現性は高そうです。

そしてそれまでの間に人口の間引きは当然の如く行われることになります。

人口抑制、人口削減計画は陰謀論なのか?〜自由貿易協定が生み出す人口減〜

人類の種の保存という観点で観た場合、人口が増え続けるということは問題ではあるのですが、彼らの視点から考えると、私達自身が問題だということになってしまいます。

2030年までに必要な人間の能力

私が考える2030年までに人間として必要な人間の能力は恐らく以下の能力です。

「コミュニケーション能力」

「文化的なものを表現する能力」

「その他人間でしかできない能力」

コミュニケーション能力は説明不要ですが、文化的なものを表現する能力というものは例えば、美術品の作成や芸術品の作成のことを指しています。

人間の絶妙な感覚でしか作れないものがその頃にも必ず存在します。

手先の器用さや人間の持つ感性を表現する能力と言い換えても良いかもしれません。

「人間でしかできないこと」とは即ち

「非合理性」

です。

今で言う、他者を思いやる心や弱者を労る気持ちだったりとかそういったことです。

AIにはまず理解できない人間の行動のひとつとして

「特攻」

があります。

戦術としても邪道ですし、非合理性もあります。

勇敢な先人達が行ったこの行為はAIには絶対に理解することはできないでしょう。

この非合理性がその世界では希少価値を生みます。

AIでも理解できず且つ、この非合理性を芸術やビジネスで表現できればAIを超えることはできるはずです。

いずれ、AIに限らずテクノロジーの進化によって「現実が定義される」ようになり、「道徳の数値化」も行われるようになるでしょう。

心、魂ですらテクノロジーによって解き明かされるということになります。

その社会は正しく唯物論的社会です。

まとめ

簡単に書いてしまいましたがご理解いただけたでしょうか。

 

大多数の人にとってはAI導入したところで「楽には」なりません。

巷に溢れるAIについての書評がやはり中流以上の人を対象に書かれている記事であるので今回の記事で書いたようなことは書かれていないはずです。

人間同士で、武力によらない生き残りを懸けた戦いが既に現実のものとなっているところを考えると非常に悲しく辛いものがありますが、しかしそれでも自分の意志で行動し精一杯行動することが人間の尊さなのかなと最近考えるようになりました。

雑談

振り返ってみると本当に日本の政治というものは、自作自演且つ、与党も野党も共謀しているんだと感じます。

試しに地元の政治家に以下の件を追求してくれと言ってみてください。

絶対にしてくれませんので。

小泉政権下での朝銀に対して1.4兆円公的資金投入

今こそ「朝銀に1兆4000億円投入」の闇を解明すべき — 山田 高明

尖閣諸島のエネルギー政策を同盟国であるはずのアメリカが阻止したこと

竹島は、町井久之、川島正次郎などが50億円で韓国に売ったとされていること

 

 

 

憲法改正についての敵国条項と緊急事態条項

敵国条項ーWikipedia

国家緊急権ーWikipedia

日米合同委員会の存在

日本が独立国ではない2つの事実

CSISと日本政府の関係

日本人には知らせてはいけない~米戦略国際問題研究所(CSIS)とは~その1

TPPやEPAなどの違憲性

TPPの違憲性について – 雑誌『憲法運動』岩月浩二弁護士の警告 –

日本国民はいい加減に民主主義国家で独立国家であるという欺瞞を受け入れなければ、生きることも許されなくなるだろうと感じます。

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