今年に入って北朝鮮が頻繁にミサイルを発射し続けていますが、
この理由と根本にある問題をご存知でしょうか?
この記事では北朝鮮のミサイル発射の理由、目的などを分析してみたいと思います。
なぜ、北朝鮮はミサイルを発射するのか?
北朝鮮ミサイルと検索してみると様々な理由が書いてあるページがありますが、その中に近いものもあれば、北朝鮮としてはあまり気にしていないだろうといった情報も多くあります。
しかし、現実的に一番可能性の高い、と言うより間違いないと言える情報は出ていないようですので、こちらで書いてみたいと思います。
可能性を考えることは大事ですので是非ご自分で考えてみてください。
一義的にはイランとアメリカの核合意
目次
結論から言えば、北朝鮮がイランやサウジアラビアに核ミサイルを売っているということです。
2015年のちょうど今頃、イランとアメリカが核合意をしたことはご存知かと思います。
簡単に言えば、
「イランは核開発をしても良いとアメリカが認めた」
ということです。
細かいことはありますが、結果として長期的にはイランが核を保有することを認めたことになってしまったのです。
しかし、イランはサウジアラビアと国交断絶状態です。
つまり、イランとサウジアラビアは安全保障上の問題を抱えているということになります。
我が国とチャイナ、韓国、ロシアが領土的問題を抱えるように中東でも隣国同士で問題を抱えているのです。
サウジアラビアとしてはイランとアメリカの核合意をどう考えるでしょうか?
当然、敵国の核武装を警戒をするでしょうし、アメリカに対して激怒したとも言われています。
次に考えることは、
「こちらも武装しなくては!」となるのは自然な流れです。
しかし、イランにもサウジアラビアにもミサイルを売る国はありません。
ある一国を除いては。
国と言っては語弊がありますが
このある国が「北朝鮮」なのです。
北朝鮮のミサイル発射はこの二国へのコマーシャル
信じられないかもしれませんが、根拠があります。
なぜ、北朝鮮はノドンやテポドンのような中長距離弾道ミサイルだけでなく、近距離用のミサイル、スカットミサイルも発射するのでしょうか?
北朝鮮にとってスカットミサイルを使うと仮定するなら
現状、韓国に対してしか使えないはずです。
ということは、ペルシャ湾を挟んだイランとサウジアラビアの地理を考えれば、このスカットミサイルは非常に有用と考えられるのです。
でなければ、北朝鮮がスカットミサイルを放つ理由が見当たりません。
この二ヶ国の兵器需要に北朝鮮が、ミサイル発射のデモンストレーションを行って、兵器の販売を行って北朝鮮が外貨を稼ぐといった構造になっているのです。
覚醒剤の製造、武器の輸出、武器の密輸、人さらいなどろくなことをしてこなかった北朝鮮はいよいよ核兵器までに手を伸ばしているのです。
正に死神国家といった状態ですがこれが現実なのです。
北朝鮮の技術力は日に日に上がっている
これまでの報道では、北朝鮮がミサイルを発射しても失敗するといったことで、日本人も笑っていましたが、最近の北朝鮮ミサイルが精度を増していることにお気づきですか?
日本人もこれだけ繰り返しミサイル発射の報道を見ていれば段々と”慣れ”が生じてきていると思います。
私は、この”慣れ”が一番恐ろしいと考えています。
まして、日本国民は世界一の平和ボケ国民です。
街で人々を見かけても北朝鮮ミサイル発射の話題にのぼることもなく、あってもせいぜいあいつらバカじゃね?くらいにしか話されていません。
現状北朝鮮政府の財政はサウジアラビアやイランのカネが入っていますので、我が国の経済制裁は効果は期待できないちうことは火を見るよりも明らかです。
更に言えば、拉致問題はまた一步後退する可能性が高まったと言えます。
なぜなら、北朝鮮自身が、日本からの支援を受けずともやっていけるとなれば、交渉力が格段に上がります。
イランとアメリカの核合意が我が国まで影響を及ぼしている現実、これがグローバリズムの世界の負の部分と言えます。
何故アメリカはイランと核合意をしたのか?
私は、この理由は中東から手を引きたいと考えていること、アメリカ、ひいてはアメリカ国民はもう戦争にうんざりしているという理由が挙げられます。
イラク戦争でアメリカは「イラクは大量破壊兵器を持っている」と言いがかりをつけ、イラクに侵攻をしました。
結果、「実は大量破壊兵器はなかった」となり、フセイン大統領も処刑しておいて、その上、若いアメリカ国民の兵隊達を5000人以上死なせてしまったということで、アメリカの世論が戦争はもうすべきでないとなることは避けられません。
元々911事件がイラク戦争の発端であったはずなのに、その911事件すらアメリカ政府のでっちあげという疑惑があるとなれば、アメリカに正義は無いと国民が考えるようになるのは当然の結果です。
更に、アメリカはイランにISの問題を革命防衛隊(イラン軍ではない)を使うことで、アメリカの陸軍を中東に送らなくても済むようにし、また解決できるかもしれないという期待を込めて、その見返りにイランとの核合意にサインしたとの情報もあります。
安保法制が我が国で可決されたのもアメリカのプレゼンスが落ちていることの裏返しの可能性が極めて高いですし、今回の大統領選挙のに2候補も、この世論は理解しています。
だからこそドナルド・トランプは、日本に更にアメリカ軍の費用を支払わせると言い、ヒラリー・クリントンもトランプも、もうアメリカの若者を戦場に送らないと言っているのです。
まとめ
これまで書いてきたように、北朝鮮のミサイル発射の裏にはイランとサウジアラビアが対立関係にあり、どちらも引かず、核兵器を調達したいという需要を北朝鮮が満たし、その需要を満たすための行動がミサイル発射というわけです。
更に、そのイランとサウジアラビアの対立の背景にはアメリカとイランの核合意があり、その核合意の背景にはアメリカの国内問題である戦争うんざりという世論のために中東にアメリカ陸軍を派遣してISの解決ができないことで核合意をせざるを得なかったということになります。