洗脳と聞いてあなたはどのようなイメージを持つでしょうか?
「監禁されて暴力的に言うことを聞かされる」
「戦前の日本は軍部に洗脳されていた」
などこのようなイメージが定着しています。
しかし、実際のところ洗脳とは大衆のイメージとは大きくかけ離れています。
この記事で「洗脳」とは何なのかということを説明したいと思います。
洗脳はそれが洗脳だと気付かない
目次
大衆操作はなぜ行われるのか?(洗脳)
先に書いたように、暴力的に洗脳するイメージや軍部に洗脳されていたなどの意見は、
その後それよりも強い洗脳、プロパガンダ、教育などが存在し、後から「その時は洗脳されていた」と言っているに過ぎません。
そもそも、大衆を洗脳する目的とは何でしょうか?
なぜ、ある特定の考え方を政府などの支配層は押し付けるのでしょうか?
この答えはひとつしかありません。
「国家統治の必要性」
つまり、一定の洗脳、大衆操作を行わなければ秩序が乱れ、国家、国民を安定的にコントロールできないからです。
例えば、日本国民の90%以上が、政治に関心を持っていて、日本政府がアメリカに隷属しており、日本の政治家の何人かはアメリカによって失脚、あるいは殺されたということを事実と認識したら、
どんなことになるでしょうか?
この場合、通常ならアメリカにとって不都合な事態が生じることになるでしょう。
しかし、今のところ、例に挙げたようなことが生じても現代の日本国民にはそんな気概はありません。
幸いと言ってはなんですが、戦後アメリカが我が国に施した占領政策(GHQのWGIP)が功を奏しているという状況です。
現在の我が国での一般的な価値観は、
「自分が一番大事」
「一度きりの人生楽しまなければ損」
「収入の多寡」
「学歴と肩書」
「自分の友だちや家族、関わる人以外はどうでもいい」
「政治と宗教の話はタブー」
「国とか関係ない今はグローバルの時代」
などが日本国民の主要な価値観と言えます。
心当たりはあるでしょうか?
私の十代はこのような考え方でした。今思えば非常に恥ずかしいですが、実際このように考えていたのです。
しかし、様々なことを調べ経験するにしたがって、なぜこのように考えていたのか、というより
「このような考えを持つ人間になるよう操作されていた」
ということを知ったのです。
つまり自分の知らない間に「洗脳」されていたということです。
その洗脳工作に気付くためには自分から情報を得ようとしなければ気付くことはできません。誰も教えてくれませんし、そんなことを知っている人間の方が少ないはずです。
日本人からニホンジンへ~日本人への洗脳工作~
我が国は70年前大東亜戦争を戦い、連合国軍に敗北しました。
そして、ダグラス・マッカーサー率いるGHQ(連合国軍総司令部)が我が国のシステムを根底から覆しました。
それが、アメリカの占領政策でした。
この占領政策には次の目的に従って行われました。
3S政策とは、正確に言えば3R5D3Sといい、
3Rは
Revenge 復讐
Renovation 改組
REVIVE 復活
5Dは
Disarmament 武装解除
Demilitalization 軍国主義の排除
Disindustrialization 工業生産力の破壊
Decentralization 中心勢力の解体
Democratization 民主化
3Sは
Screen 映画やテレビ、
Sport スポーツ、
SEX 性産業や歪んだ性知識
とこのような改造計画であると、安岡正篤氏はガーディナー参事官から直接聞いたといいます。
引用:安岡正篤 運命を創る
今日これらの総称をウォーギルトインフォメーションプログラム(WGIP)と言うことになっています。
特に我が国にとって致命的だったことは教育を徹底的に変えられたことでした。
三つ子の魂百までということわざがありますが、幼少期の義務教育期間にこれらの考え方を施すということは、非常に強烈な影響を及ぼします。
アメリカとしては、日本人の天皇陛下を中心とする団結力や自分の命を捨ててでも、国を守るという気概に、相当恐怖を感じたといいます。
しかし、先に挙げた洗脳工作を施されて現代の日本人にはそういった気概はなくなりました。
それが、以下のアンケートにも現れています。
我が国がダントツ最下位です。
自分が育った国を守ろうという気概が、他国と比較すると非常にわかりやすく見えます。
とは言え、もう少し細かい聞き方にした場合下記のような結果になりました。
嬉しいことに「外国に逃げる」と言った意見はだいぶ少数になっていると思われます。
インターネットの普及によって事実を知った人が多くなったのかもしれませんね。
洗脳に使われる方法
洗脳に使われる方法や手段は主に
「教育」
「広告」
「テレビやラジオ」
「音楽」
などいたるところで使われています。
教育なんてのは最たるものですが、教育はまだわかりやすいのでまだマシと言えなくもありません。
後から正しい知識を受けた洗脳よりも強く学べば良いわけですから。
しかし、自分が間違っていると理解しても考えを改められない心理状態というのがあります。
それが「認知的不協和」というものです。
マーケティング用語で使われますが、興味のある方は是非調べてみてください。
基本的にプロパガンダは楽しい雰囲気を演出していることが、非常に多く見受けられます。
プロパガンダはプロパガンダと気付かれてはいけない、見ている者が知らないうちに、仕掛けた側の求める、考え方になってもらわなくてはいけないのです。
一方、1938年当時、日本でのプロパガンダ工作は以下のようなものでした。
日本でのプロパガンダ工作を指揮したのは 陸軍省新聞班の清水盛明中佐という方です。
この方の言葉に非常に興味深い言葉があります。
「由来宣伝は強制的ではいけないのでありまして、楽しみながら不知不識(知らず知らず)の裡(うち)に自然に感興の中に浸って啓発教化されていくといふことにならなければいけないのであります」
(戦争と宣伝)
これはプロパガンダの本質を突いている言葉です。
プロパガンダは、
「受け手が楽しくなければいけない」
「受け手がそのプロパガンダに対し思考することを防がなければいけない」
「繰り返し施さなければいけない」
「プロパガンダの目的を悟られてはいけない」
ということになります。
また、清水盛明氏の説明はプロパガンダの手段としてあらゆるものを挙げています。
「テレビ、ラジオ、新聞、講演会、座談会、音楽、書物、ポスター、マンガ、見世物、紙芝居、映画、切手、スタンプ、マネキン、看板、口伝などなど」
他にもあるようですが、要は
「人の目に入るもの全てがプロパガンダの手段になる」
ということです。
以下のようなポスターで宝塚もプロパガンダに利用されたそうです。
引用:国立国会図書館
広告にどのような仕掛け、意図が含まれているかを考えなければならない
以上のように、プロパガンダ、洗脳の歴史のごく一部を抜粋しましたが、常に何かの目的のある情報を私達は受けているということです。
情報に発信者のバイアスがかかることは仕方のないことですが、得られた情報を別の角度から分析、思考することはとても大切なことです。
これらの情報操作によって大衆は戦争を容認する空気(雰囲気)を作られたわけですから、インターネットが普及した現代で、騙されるわけにはいきません。
平和で人々が助け合いを是とする社会になることを切に願っています。