ロックフェラー一族は、石油に始まり、金融、軍事、食料などを生業としてきた一族です。
この一族は非常に有名ですので今更説明するまでもありませんが、このような”人類の支配”の為の事業を行ってきたのにも関わらず、「慈善事業家」として一般に、あるいはマスメディア等で紹介されます。
なぜ、実態とイメージがここまでかけ離れているのでしょうか。
この辺りを調べてみたら、どうやらロックフェラーを慈善事業家に仕立てあげた人間がいることがいたのです。
この記事では、その人物について紹介致します。
ゲッベルスに「PR」を教えた男
目次
PRとはパブリックリレーションズの略で「広報」と訳されるアメリカが作った概念です。
このPRの概念を作った人間こそ、「PRの父」と言われる、
「アイビー・リー」という人物です。
あのナチス・ドイツの宣伝大臣、ヨーゼフ・ゲッベルスにPR術を伝授し、ナチスの国策会社である
「IGファルベン」の対米PRを担当したようです。
またWikipediaによると、あの外交問題評議会CFRの最初の評議員の一人とのことです。
そしてゲッベルスはプロパガンダの天才と評されるまでになりました。
ヨーゼフ・ゲッベルスが警告したこと〜プロパガンダの天才が危惧した未来〜
アイビーリーの功績
アイビーリーは1906年に起きたペンシルバニアの脱線事故で、鉄道会社から事故の処置を任されました。
会社側の責任を隠蔽しようという鉄道会社の方針を抑え、記者に全てを公開し、同時に会社側の主張も会見で明らかにしたことで、社会の会社に対する信頼をましたという実績があります。
この実績に目をつけたのが当時スタンダード・オイル社を経営していた「ジョンロックフェラー二世」です。
当時、労働争議に手を焼いていたロックフェラーは彼を雇い、それまでのイメージであった「労働者の敵」、「強欲なユダヤ富豪」といったイメージを転換させました。
その時に使われた技術がアイビーリーのPR術です。
ロックフェラーが労働者の家を回り「子供たちに10セントを与えるキャンペーン」を展開したのです。
アイビーリーのPR術によってロックフェラーのイメージは先ほど挙げたイメージとは対象的に、
「10セントおじさん」、「慈善事業家」に転換されました。
実態はご承知の通りです。
この事実が、「ロックフェラーが慈善事業家」であるというイメージが作られたものであることの証拠です。
真に慈善事業家であるなら人を支配しようとは考えるはずはありません。
ならば、金融業などに手を出すことも考えられないはずですが、実際は真逆です。
話を戻しますが、これらの事実における、重大なことはアメリカのPR術とナチス・ドイツのプロパガンダに接点が存在するということです。
PRにおけるプロパガンダ技法
過去の記事でプロパガンダの手法を既成事実化のやり方の中で書きました。
この記事で紹介した手法は以下の4つです。
レッテル貼りと繰り返し
自信を持って嘘をつく
権威の活用
論点をズラす
これは主にメディアや御用学者等が行うこととしての手法ですが、実際にプロパガンダを仕掛ける大元の考え方というものがあるのです。
もちろんプロパガンダでは怒りや恐れ、希望などプロパガンダの目的に適うのであればどのような感情も利用されます。
その手法が以下のものです。
①議論を避け感情に訴える
物事の一面だけを強調し、自由な発想や疑問を制限するというものです。
ヒトラーが多用した技術です。
②宣伝者の正体や宣伝の動機、目的を隠す
表向きの宣伝の中には、宣伝の真意や目的を被宣伝者に気付かれてはいけないということです。
もし、気付いた宣伝者には「陰謀論者」のレッテルを貼って対処します。
③暴かれやすい嘘はつかない
現在はインターネットがあるので、「暴かれやすい嘘」のハードルが上がっています。
第一次世界大戦頃はラジオが主流だったので嘘を暴くことが難しい部分もあったようですが、現在は調べればすぐわかるとなってしまうので宣伝者も頭を抱える事態になっていることでしょう。
いわゆる国の借金問題や人口減少で日本は破綻する論、などは完全に暴かれた嘘ですが、国民がその嘘を見破る気がないというのであればいつまでも嘘をつき続けることでしょう。
3S政策などの愚民化政策は嘘が暴かれづらくなるという効果があります。
為政者の保険のようなものです。
④力を入れない
宣伝者は宣伝者の主張を力を入れて主張してはいけません。
自己アピールがウザい人がいますが、強制、強圧とその宣伝をイメージしてしまえばその「ウザい」を醸成してしまうので、そうなれば敵の宣伝が真実と被宣伝者に思われてしまうことになってしまいます。
⑤敵対する宣伝は反撃することで相殺できる
これはプロパガンダにおける金言
「プロパガンダに無自覚で、沈黙に徹すれば、相手国の餌食になり、破滅へと追いやられる」
という言葉に基づくものです。
イラクの情報戦で垣間見えました、アラブ圏の視点と価値観に基づいた情報を発信する、ニュース専門のテレビ局である「アルジャジーラ」の情報発信がアメリカのプロパガンダを不発に終わらせることができたのです。
例えて言えば、相手国のプロパガンダという敵のミサイルを、自国の迎撃ミサイル(プロパガンダ)で迎え撃って威力を相殺したということです。
⑥名称、呼び方などの言葉を置き換える
これは今でもよく使われる手法ですし、これからも使われるでしょう。
宣伝の目的上、適切ではない言葉を適切な言葉に変え、目的に沿って情緒的に良いイメージを持つ言葉、情緒的に悪いイメージを持つ言葉に置き換えます。
例えば、
政府の負債→国の借金、日本の借金
個別の企業や組織のビジネス上の権益(取引先等)→既得権益
日本人→ジャップ
など、意味は同じでも言葉から得る印象をコントロールするために使われるのです。
⑦事実を並べ替える
これもよく使われる手法です。要は「編集」です。
今更説明するまでもないレベルの手法なので省略します。
となります。
これらを意識して情報を観ると非常に簡単に情報の取捨選択ができます。
またプロパガンダに関する古典的な名著として位置づけられている、「Social Psychology」というイギリスの研究者、V・ダンロップは以下のように記しています。
①絶え間なく繰り返す
②議論は避ける断定的に他の面があることを認めない
③感情に訴え、受け手の情緒を刺激する
④明白、簡潔に、受け手が頭で考え、理解する必要もない言葉で
⑤あてこすり、寓意、気が利いた例示を挙げる
⑥女と子どもを狙え
というものです。
まとめ
これまで見てきた手法は恐らくこれからもずっと使われ続けることでしょう。
歴史の経過を観ると現在のプロパガンダはラジオ新聞から始まり、テレビを経過しインターネットが主要な舞台となっています。
個人的に多くあると感じているのは、「キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」から始まる保守層向けの掲示板に多く見られます。
完全に嘘なんですが、恐らく党員か工作員として雇われた人でしょう。
真っ直ぐ情報を観ることのできる人間になりたいものです。