不思議と我が国の企業や組織は、発足当初から時間が経つと大抵、「めんどくさい」組織になります。
めんどくさいというのは、稟議に誰と誰の判子が必要とか、無意味な会議を開きどうでも良いことを延々議論するとか、そういうことです。
誰もが思うのが「早く自分の仕事やらせてくれよ」という思いでしょう。
よく聞く話ですし、私も経験があります。
生産性をぶっちぎりに悪くするこの慣習はいつから始まり、またなぜこうなったのか考えてみたいと思います。
日本の大きい組織は決まった組織編成
官僚機構もそうですが大きな企業の組織形態は大抵の場合
”官僚制組織”と言われる組織形態となっています。
官僚制組織というのは、規模の大きい組織や集団における管理・支配のシステムのことです。
合理的・合法的、あるいは権威を基礎として安定性を最優先と考えて確立した組織と言えばわかりやすいでしょうか?
官僚制組織を提唱したのは、マックス・ヴェーバーという人です。
この官僚制組織の特徴は以下の3つが代表的です。
組織その物が標準化されてしまうので抽象的・一般的な規則に基づいて職務が遂行されるので、働く方はマニュアル通りに自己の権限内で職務を遂行できること。
階級性のために権限のヒエラルキーが明確になっていることで指示系統も明確になること。
個性を必要としない、むしろ個性が邪魔になる場合もあるので、使用者も被用者も非人格的な秩序に服従し,規定されたルールの範囲内で命令と服従が行われること。
とまあこんなところでしょうか。
組織の規模が大きければこのような体制を取ることが合理的な判断と言えます。
組織の統制、企業統治を考える場合にはこのようなピラミッド型組織を形成することがそのピラミッド型組織の頂点にいる者にとっては都合の良いシステムとも言えるでしょう。
極端な縦社会である警察機構の組織図などは非常にわかりやすいです。
ところが、何事も行き過ぎてはその機能が有効に働かないという逆機能に陥ります。
以下の三つが”行き過ぎた官僚制組織”の特徴です。
状況が変化してもそれが理解できず、それまでと同じ行動パターンを繰り返す。
規則を守ることで組織機能を充実させようという手段であるのに、規則を守ることそれ自体が自己目的に変化してしまう。
ルールに拘束され、顧客の期待やニーズを理解しても「規則なので」となり、柔軟な対応を取ることができなくなり、顧客の不満足を高めること。
考えてみればそりゃそうだろとなるような特徴です。
一般的には役所の対応や銀行の対応がイメージ出来るのではないでしょうか。
「ほんと融通が利かない連中だ」と感じるあれです。
因みに組織形態にはいくつか種類があり、「機能別組織」「事業部制組織」「マトリックス組織」などがあります。企業経営理論では必ず学習するところです。
それぞれ一長一短があるのでどの組織形態がベストなのかは業種や目的、規模など様々な要因で決定されます。
我が国の企業は基本的に機能別組織の形態を取ることが多いよう気がします。
官僚制組織を採用する企業や団体は多くの場合規模の大きい組織となるのです。
生産性を落とす「官僚制組織」の中身
一年半くらい前に以下のような記事がありました。
CIAのスパイマニュアルに学ぶ「会社をダメにする11の行動様式」
原文
以下引用
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「敵国内のスパイが、組織の生産性を落とすためにどのような『サボり』ができるか、という『サボり方ガイド』」です。
1. 「注意深さ」を促す。スピーディーに物事を進めると先々問題が発生するので賢明な判断をすべき、と「道理をわきまえた人」の振りをする
2. 可能な限り案件は委員会で検討。委員会はなるべく大きくすることとする。最低でも5人以上
3. 何事も指揮命令系統を厳格に守る。意思決定を早めるための「抜け道」を決して許さない
4. 会社内での組織的位置付けにこだわる。これからしようとすることが、本当にその組織の権限内なのか、より上層部の決断を仰がなくてよいのか、といった疑問点を常に指摘する
5. 前回の会議で決まったことを蒸し返して再討議を促す
6. 文書は細かな言葉尻にこだわる
7. 重要でないものの完璧な仕上がりにこだわる
8. 重要な業務があっても会議を実施する
9. なるべくペーパーワークを増やす
10. 業務の承認手続きをなるべく複雑にする。一人で承認できる事項でも3人の承認を必須にする
11. 全ての規則を厳格に適用する
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これらを見てみると、現在の我が国の企業や団体の多くがこの内容に当てはまっています。
我が国は言いたくありませんがスパイ天国ですし、もっと言いたくありませんが敗戦国です。
こういったことも行われたのだとすると、いやはや本当に心苦しく思います。
企業で言えば間違いなく生産性は落ちますし、役所であれば”何も変わらない”という結果にもなろうというものです。
組織は内部から腐っていく
CIAの「組織をダメにするマニュアル」というネーミングからは、組織は「内部から壊れていく」という前提で考えられています。
この「内部」の定義が我が国「日本」を考えた場合、非常に根が深い事情があると考えざるを得ません。
つまり、我が国は皇紀2700年程の歴史を持つ世界最古の国家ではありますが、たった70年程前に、
「日本の根幹となるもの全てを変えられた」
という事実があるということです。
組織論について考えることも大切ですがあくまでもそれは日本社会の一部であることは言うまでもないことです。
”木を見て森を見ず”の状態にならないためにも、まず森から見て、それから木を見るという作業が大事です。
我が国は敗戦後GHQから占領政策を受け、それまでの日本を”精神レベル”で否定されました。
WGIPや3S政策、パネルDジャパン、農地改革など多岐にわたって作り変えられました。
具体的な中身は以下の記事で書きました。
日本国家をひとつの「組織」と考えるとその組織を壊すにはまず、「教育」から変えていくことが重要です。
戦後の教育で出来上がった日本特有の思想、
「日本は悪い国」
「加害者意識と贖罪意識」
「日本はダメ観」
「個人主義」
国民の精神に日本国民である「自信や誇り」が教育によって一切なくなりました。
そのような教育を受けて育った子どももいずれは大人になり、仕事をし日本を動かす立場になる者も現れます。
国家全体の方向性を決められる立場にある者、例えば政治家、官僚、企業、団体がそれに当たりますが、別に誰か特定の個人が国家全体を動かしているという話をしたいわけではありません。
そうではなく、それらの立場にある人達がほとんど「同じ教育を受けている」ということです。
顕著な例を挙げると、与党の中心と言える国会議員ですらも経済成長について「外に打って出る」という裏を返せば、「内需は伸びない」ということを言います。
別に与党の中心の国会議員でなくてもよく聞く話ではないでしょうか。
我が国全体の空気がグローバリゼーションをひたすら肯定するのも合点がいきます。
つまり、日本のトップに「自信」が無いのです。
もちろんアメリカの利益を供することが目的なのであれば自信もへったくれもありませんが。
当然、役人もこのような特徴が見られます。
財務省がいわゆる国の借金という嘘を垂れ流し続け、個人主義的に省益を優先し、自国の経済をデフレのままにさせようとします。
その根底にあるのは、先ほども書いた「日本ダメ観」と「個人主義」でありそれに拍車をかけるのが
「官僚制組織の逆機能」であると考えられるわけです。
自国に自信の無い人間ばかりで構成される官僚制組織が行政を司るということになります。
彼らは国家公務員総合職試験をパスした非常に勉強のできる人達のはずですが、なぜそんな考え方をしてしまうのかというと、
「戦後の教育システムの中で高成績を取ってきた人達だから」
でしょう。
悪く言えば”戦後教育の洗脳が強い”のです。
そういった連中が政官財、主要メディア、各団体の中枢に君臨していれば、根本的な部分では”同じ”感覚で日本を見ている可能性があるということです。
もちろん全員ではありませんが、割合で言えば多いと言えるのではないでしょうか。
スパイ天国でもお構いなしを戦後70年以上続けられる精神もやはり教育にあるのです。
ましてや、我が国は岸信介や吉田茂がCIAエージェント、一言で言えばスパイだったわけですから、目も当てられない事態になっているのです。歴代日本人スパイが大物ばかり〜アメリカに媚びた日本人〜
現在の政治体制はいわゆる55年体制から始まったとされます。
しかし、現在の官僚組織の実態がCIAの画策の影響だとしたら非常に無様な話です。
まとめ
官僚制組織と戦後教育とCIAの画策を繋げて考えてみたらこんな風に思いました。
私の見解が正しいのか正しくないのかそれ自体はどうでも良いことです。参考程度にしていただければありがたいと思いますが、問題は、
「実際に現在の政官財全ての官僚制組織の実態が、外国からの謀略によって生み出された可能性があることと、実態が正しくそうなっていること」
にあると思うのです。国民からしたら迷惑な話であることは間違いありません。
人手不足に陥っている我が国の問題は生産性の低さと、デフレをナメて需要を作ろうとしない政府、一番の問題は、占領政策を踏襲し続ける国民のバカさ加減にあります。
個人も組織も一度物事や人をナメると、とことんナメてくるので注意しなくてはと真剣に思います。
最近やたらとアニサキスの恐怖を報道しているマスコミですが、お刺身大好きな私はこれまで一度もアニサキスの被害にあっていないのでこれからも食べようと思います。
こういうセンセーショナルに報道する時のマスコミには裏に意図があることが多いので今度は何かと考えているところです。
仮にそうだとしたら、豊洲市場で小池都知事に騙されたマスコミが「生鮮食品とかそもそもこんなに怖いんだよ」と印象づけをすることで、大衆からの避難を浴びないようにしているのかな?なんて妄想をしているところでございます。